新連載

シャーリー 私を守る君を、守りたいから
がサイコミにて3月3日火曜から始まりました。
縦読みオールカラーシェアワールド!なにからなにまで初めての試みで、日々大変ですが、なんとか回せています。
連載は孤独や締め切り、打ち切りのプレッシャーとの戦いでもあったのですが、
チームメンバーのおかげで今はとても楽しく漫画を描いていますよ。

「神つり」について

神つり1巻が4月21日現在、kindleで無料配信されていますので、この機会にぜひー。
そんな機会なので神つりについて少し書いておこうと思います。

マンガワンさんでお声がかかったあとすぐに、担当編集さんから「こんな企画があるんですけど」と見せてもらったのが、
スクウェア・エニックスさんのソーシャルゲーム「神つり」の設定資料と、コミカライズの話でした。
14歳の女の子が妹を救うため冒険する和風ファンタジー、という企画内容にすぐさま「面白そうですね」と乗り気になって、
企画は驚くほど早く進み、担当編集さんとの打ち合わせも楽しく、3ヶ月後には1話のネームが完成していました。

3話までは原案のとちぼり木さんのプロットがあり、それに沿ってネームを作ったのですが、
2話めからゲームにもプロットにも登場しない「ハオ」という少年を投入して主人公ナミとラブコメをさせたり、
プロットの時点ではフラれるモブだった「リュウ」も、ナギと相思相愛でありながら突き放されてしまう、というような大幅な改変を施すなど
それはもう自由に楽しんで描いていました。
ハオは特に動かしやすくて、詰まったらハオを動かせば話が進んでくれるくらい、私にとっても頼れるキャラでした。
「大筋以外は自由に描いてもいい」と許可を出してくれたとちぼりさんには、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。

本来ならば、さらわれてしまった妹を救い出し、少女の成長をしっかり描きあげるつもりで最終章までプロットを練っていたのですが、
ゲーム本編もサービスが終了し、前日譚の物語として、旅立ちまでを描くこととなりました。
できることなら最後までナミと先生の冒険を描きたかったですし、終了から数年経った今でも、神つりのキャラクター達が愛おしく、
ゲームでも叶わなかったナギの救済を果たしてやりたい。

神つりはソシャゲのコミカライズという枠では収まらない、大事な作品です。